2010年02月27日

裁判員 重い選択 鳥取2人強盗殺人初公判 関心高く 傍聴券求め848人(産経新聞)

 鳥取地裁で23日に始まった裁判員裁判。昨年2月、鳥取県米子市で会計事務所社長ら男女2人が殺害された強盗殺人事件の審理が行われるが、死者が複数の強盗殺人事件は裁判員裁判では初めてとなる。また、裁判員裁判として初めての死刑求刑事件となる可能性もあるため、事件への関心も高く、この日は一般傍聴席22席に対し、848人の市民らが傍聴券を求めて並んだ。

 昨年スタートした裁判員裁判ではこれまで約260件の判決が言い渡されている。その多くは起訴状の内容に争いがないケースで、検察が「究極の刑」である死刑を求めた重大事件の審理はまだない。今回のように、死者が複数に上る事件など、今後も裁判員に重い選択を迫る裁判はいくつも予想されている。

 これまでに最も重い無期懲役を言い渡したのは、和歌山地裁と静岡地裁沼津支部の2件。いずれも求刑通りの判決だった。被害者の遺族は極刑を求めており、裁判員は判決後の記者会見で「どのような判決が下されても後味が悪いと思った」と重苦しい胸の内を明かしている。

 検察が有期刑を求刑した裁判でも、被害者参加制度の適用で出廷した遺族らが「死刑にしてほしい」と裁判員らに訴えたケースもある。

 検察が死刑求刑する初のケースになる可能性がある今回の鳥取地裁の強盗殺人事件のほかにも、今後は、川崎市のアパート大家ら3人刺殺事件▽東京都港区の耳かき店従業員と祖母殺害事件▽5人が亡くなった大阪市此花区のパチンコ店放火殺人事件−などの重大事件の裁判員裁判も開かれる見通しとなっている。

 こうした重大事件のほか、物証が乏しく、被告が無罪を主張しているような事件も、公判前手続きでの争点整理などを経て順次公判のスケジュールが決まっていく。市民から選ばれた裁判員が「プロでも悩む」難しい判断をしなくてはならない局面は増えるとみられる。

 鳥取地裁の強盗殺人事件では、昨年12月に101人に呼出状を送付し、事前に辞退が認められたり呼出状が不送達だったりした人を除く、44人のうち34人が参加。裁判員6人と補充裁判員4人が選ばれた。

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2010年02月25日

<1票の格差>東京高裁判決 「違憲」明言なしに原告不満も(毎日新聞)

 大阪、広島両高裁に続き、衆院選での2倍超の「1票の格差」を不平等と認定しながら、「違憲」と明言しなかった24日の東京高裁判決。原告の弁護士グループは「ごまかされたようだ」と不満を漏らした。1960年代から国政選挙の格差是正を求める訴訟を主導してきた越山(こしやま)康弁護士が昨年11月に他界し、「弟子たち」が遺志を継いで判決を迎えた。ただし、「東京が違憲状態としたことは相当重い」と評価する声も出た。

 判決後に記者会見した原告の山口邦明弁護士は「1人別枠方式は、ずっとおかしいと主張し続けてきた。過去に最高裁でも『違憲』とする意見が出ているのに、是正の合理的期間が経過していないと言われても納得がいかない」と語気を強めた。

 一方、2高裁に続き不平等を認めた点には「裁判員制度の導入や政権交代で、裁判所の意識も少し変わってきたのではないか」と語り、笑みもこぼれた。

 山口弁護士は64年、越山弁護士が当時、司法試験の受験生向けに開いていた「越山ゼミ」に参加した。「1票の格差」訴訟のパイオニアの下、72年の衆院選を巡る訴訟に初めて加わり、最初の最高裁違憲判決(76年)を勝ち取った。以後、師匠を支えながら、衆院選や参院選の度に訴訟を起こしてきた。

 お互い好きな酒を酌み交わす時も、選挙訴訟のことしか話さなかったという。山口弁護士は今も時折、「『愚公山を移す』ような誰もやらない、ばかげた訴訟だが、山が移るまであきらめない」と語った亡き恩師の言葉を思い出す。

 この訴訟には「日本の民主主義がいつ世界レベルに追いつくか、検証し続ける歴史的意義がある」と考えている。「私も越山先生と同じ頑固者。火を絶やすわけにはいかない」と決意を新たにしていた。【伊藤一郎】

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2010年02月22日

内部留保課税 首相「共産が持ってきたから検討」(産経新聞)

 鳩山由紀夫首相は17日夕、共産党の志位和夫委員長と大企業の内部留保への課税、所得税の最高税率の引き上げなどを協議したことについて、「具体的なスケジュール感があるわけではないが、せっかく共産党が持ってきた案だから検討してみようと申し上げた。松野(頼久)官房副長官が引き取って検討してみることになっている」と述べた。首相官邸で記者団に答えた。

 ぶら下がり取材の詳報は以下の通り。

 【党首討論】

 −−自民党、公明党とのQT(党首討論)を終えたが、国民に対して意義のある議論ができたか感触を。答弁の中で民主党の小沢一郎幹事長の国会での説明について「必要であれば進言する」と述べたが、予算審議が急がれる中、野党の求める小沢幹事長の国会での証人喚問を行うべきだと考えるか

 「党首討論ですね。まあ、問題設定が野党側にありますから、私としてはもっと国民の皆さんの命の問題、経済の問題、大所高所の話をしたいとは思っておりましたけども、なかなかそういう機会にならなかったことは残念です。やはり自分自身、あるいは小沢幹事長の問題があるだけに、一度はこういう議論になってしまうんだなということは国民に皆さんには申し訳ないなと、そんな思いでございます」

 「それから、繰り返しのような議論が多かったとは思いますけども、私としても小沢幹事長は色んなところで、記者会見などでは話をしていますけども、必ずしも国民に皆さんにね、十分、私もそうなんですが説明しても分かっていただけないっていう部分がありますから、なんらか国会の場でも、ということでですね、進言することも考えてみましょうということは申し上げました。その通りに考えています」

 【普天間移設】

 −−普天間基地の移設問題について、本日、国民新党の用意する2案が明らかになっているが、辺野古陸上案などは一度現行案にたどり着くまでに検討されて頓挫した経緯のあるものだ。自民党政権時代に「ない」と結論づけられた案だから対象外とはならないという考えか

 「それは自民党時代に色んな理由で、必ずしも最適ではないといわれたものが、本当に選考理由がそうであるかどうかと、過程のなかが見えないところもあります。色んな理由もあったようですから、それは一つ一つを、当然かつてうまくいかない案であったとしても、検討する価値はあると思います。ただ、個別的にどこがどうのという話を私から今、申し上げる段階ではないと思いますけどね」

 【共産党との会談】

 −−共産党の志位和夫委員長との会談で、大企業の内部留保への課税、所得税の最高税率の引き上げ、中小企業の優遇税制の導入検討について前向きな発言があったようだ。その真意と具体的に今国会での法案提出などのスケジュール感があれば

 「うん。具体的なスケジュール感があるというわけではありません。やはり、志位委員長はこっちの方が本当のQTだよという話をされていましたけれども、実質、今の国民の皆さん、特に中小企業の皆さんの大変な窮状というものの中で、何か解決策はないのかということで案を持ってこられた。一つ一つ具体的に申し上げるつもりもありませんが、せっかく共産党さんが持ってこられた案ですから検討してみましょうということは申し上げたのは事実です。いつまでに、どうのということは申し上げていませんが、松野官房副長官が基本的に引き取って、その中で検討してみましょうということにはなっています」

 −−民主党としても前向きに?

 「民主党としてという話ではありません。政府としてであります。前向きということではなくて検討してみましょうと。確かに中小企業の皆さん方のお困りな状況というのは私も分かっていますから、その中でやはり良い案があればね当然、どの政党が来られたとしても良い案があれば採用したいと思うのは政府の当然の考え方だと思います」

 【党首討論】

 −−QTに関して、野党で質問する側にも立った経験をどう生かせたか? 昨日、民主党らしさ、歯切れの良さを生かしていきたいと話したが、今日のQTではどの程度表現できたか

 「まあ、やはり政治とカネの話に関してね、あまりすぐに切り返すとですね、『なんだ逃げてるんではないか』というご批判をいただくのではないかと思いましたから、ここは最初のQTでもありますので、できるだけ丁寧にご対応するべきではないかと、自分なりにそう思いました。そして反省すべきとこは反省するという思いも申し上げたところであります」

 「いくつか私のほうからもね、例えば企業団体献金禁止は、私どもまだ党として最終的に結論だしたわけではありませんが、しかしあえて党首としてやろうじゃないですかと、自民党さんに振り向けてみたんですけども、2度申し上げたけども2度ともお答えなかったですよね。やはり先方は何か質問する方だという風に思っておられた節がありますよね。ですから、まだお互いになれていない部分はあったんではないかと思います」

 −−またやりたいか

 「また、これからも、どんどんやりましょうということは申し上げました」

 −−QTで消費税について「議論が早すぎる」と言ったが、菅直人副総理・財務相が来月から消費税の議論を始めるのが早すぎるということか

 「そうじゃなくて、私がずっと議論するのが早すぎると申し上げ続けてきた。その理由を申し上げて、そしてやはり歳出削減を徹底的にやるというメッセージを伝えたかった。で、それに関して言えば、ちょうどですね、枝野(幸男行政刷新担当)大臣を起用して、まさに行政刷新、事業仕分けをやるぞと、第2弾やりますよ。これで最強の布陣でね、事業仕分け、無駄を削減する態勢が整ったという状況ができたと私は思いましたから、こうするようなかたちで、また社会保障の議論もありますので、菅大臣が消費税の議論を始めることは、ある意味でいい時期になるのではないか、そのように思います」

 −−先程、小沢幹事長の「国会の場で審議することを考える」と言ったが、小沢幹事長ご自身が何か説明する場を設けるべきだと?

 「これは基本的に小沢幹事長が決める話です。ですから小沢幹事長に対して私のほうから進言をすることも考えましょう、ということを申し上げたわけでありますから、最終的には小沢幹事長の判断ということになりますし、最初から証人喚問という風におっしゃったけども、最初からそういう場を想定しているというわけでは必ずしもありません」

 −−進言は国会でされたらどうかと?

 「国会でもいいし、あるいは記者会見ではいろいろを話をされてますけども、なかなかそこで国民の皆さんが理解をいただけないということであればという話であります」

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